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ヴェネチアン・グラスを代表する匠の技を凝らした花模様や幾何学模様の鮮やかなモザイク・グラス。紀元前1世紀の古代ローマ時代には、すでに同様の技法で器などが制作されていました。しかし、制作工程が極めて複雑なため、やがてその技術は消失してしまいます。ヴェネチアでは制作技法を研究し19世紀後半にヴィンツェンツォ・モレッティ(1835~1901)が古代ローマ時代のモザイク・グラスの皿や坏類を次々と復元しました。古代のモザイク模様を見事に甦らせたヴェネチアン・グラスの技術力は高く評価されていきます。
同じころ、木の美しさを活かし精緻な幾何学文様を作り出す日本の寄木細工もヨーロッパでは人気を博していました。日本の寄木細工は1873年にウィーン万国博覧会で紹介され、明治時代に入ると箱根では外国人向けの小さな箱から、ライティングビューローなどの大きな家具に至るまで盛んに制作されヨーロッパを中心に輸出されました。 本展ではヴェネチアのモザイク・グラス約90点と、ヨーロッパから里帰りした日本のモザイク作品である箱根寄木細工30点を合わせて約120点を一堂に展観いたします。ガラスと木という異なる素材の織り成す多彩なモザイク美の世界で初めての競艶をご高覧ください。
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