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オノデラユキは、1991年独学で身につけた写真で第1回写真新世紀展優秀賞を受賞。イメージを重ねた幻視的な作品は「謎めいていることは貴重である」と評価され、その本質は1993年に拠点をパリに移してからさらに力強く磨かれていきました。そして、創意溢れるシリーズ作品を次々と発表し、2003年に写真集『カメラキメラ』で第28回木村伊兵衛写真賞、2006年にはフランスで最も権威ある写真賞「ニエプス賞」に輝きました。
オノデラ作品の魅力は、「写真」という一般概念に収まりきらないところにあります。それは写真表現の可能性に果敢に挑戦していく、彼女の尽きない探求心に支えられています。ある時はカメラに細工を施し、ある時はコラージュによって、コンピュータを使用したり、手採色を施したりするなど、シャッターを押すまでに行われる作り込みや、独自のプリントは、まさに造形作家の仕事です。 本展では初期代表作に、東京都写真美術館の新収蔵作品「Transvest」、「12speed」を加えた9シリーズ約60点を展示。日常の風景を捉えながら固定観念を覆す視覚世界は、独自のユーモアと都会的なセンスで観る者を惹きつけ、写真の迷宮へと誘います。
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