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上映スケジュール1月13日(金) 13:30 MONGOL19:00 ヤクザガール1月14日(土) 12:30 自由はパラダイス15:00 MONGOL1月15日(日) 12:30 ヤクザガール15:00 自由はパラダイス社会性と叙情性、変転する民族的背景が接合されていく現代の肖像戦後世代のソビエト出身の映画監督であるセルゲイ・ポドロフは、グラスノスチによる解放政策を背景にソビエト内において映画製作を開始し、「自由はパラダイス」(89)「モスクワ・天使のいない夜」(92)などの時代のリアリズムに満ちた傑作を生み出す。「コーカサスの虜」(96)では、トルストイの原作を基に現代のチェチェン紛争に舞台を設定するなどの社会性と叙情性を共存させる作品を生み出し、アカデミー賞外国映画賞にノミネートされた。しかし、ソビエト崩壊後のロシア人監督の運命として、製作の母体を西側ヨーロッパにも求めざるを得ないという状況を背負うことになる。「ランニング・フリー」(99)では現代のアフリカのナミビア、「モンゴル」(07)では浅野忠信を主役チンギス・ハーンに据えての歴史劇、といった錯綜したハイブリッド性が発揮されることになる。荒川ちかがヤクザの二代目を演じる、新作のロシア映画「ヤクザガール」(10)では、小規模な予算ながらハチャメチャな接合がプロットそのものを作り出していく面白さがあるが、そこにはパラジャノフの引用がそれとなく差し込まれるなどの美学的態度も忘れていない。ポドロフの多国籍性に映画監督の現在の、ひとつの有り様を見る特集である。
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